しぐさの心理学5 ただしぐさを見るだけでは心は読めない

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しぐさの心理の罠

 

今回は「しぐさの心理学を学んだ人が陥りやすい罠」と、「相手の気持ちを察するうえで特に重要なしぐさを見抜くコツ」について話していきます。

 

実はしぐさの心理学を学んだからと言って、簡単に人の心は読めるようにはなりません!

 

「なんじゃそりゃ!」という感じでしょうが、重要なことなので覚えておいてください。

 

言葉と同じようにしぐさにも意味が複数ある!

 

例えば、前回、前々回と私たちが気持ちを落ち着かせるために無意識に行うなだめ行動について話してきましたが、こういった行動を取っているからといって「怪しい!何か隠している!」というふうに相手を責めるのはナンセンスです。

 

心理学におけるボディランゲージは、私たちが普段使っている言葉と同じで、いつでもそのままの意味で発しているわけでもありませんし、そのままの意味で通じるということもありません。

 

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相手の心が絶対にわかるわけではない

 

人間の行っているしぐさの意味が分かったからといって、相手の気持ちや考えていることが100%わかる!ということはありえないのです。

 

高い確率で当てる(ように見せる)ことはできるようになっても、人の心を完璧に読むことはできません。

 

ここは心理学を学ぶ上でとても大切な考え方です。何でもかんでも知った気になってしまい、つい相手の気持ちを早とちりにしまうと、人間関係を良くするつもりが逆に悪化してしまうこともあります。

 

相手の気持ちを理解するにはもっと他の知識と技術、そして相手を思いやる心が大切です。これも肝に銘じて欲しい大事な部分です。

 

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感情を表すしぐさ?ただの癖?

 

たとえば口癖のように、しぐさにもその人の癖というものがあります。その癖にはさらに、人によって感情の基準みたいなものもあります。

 

強いストレスを受けないと行わないしぐさや、逆に何気ないときにもよくやってしまうしぐさがあります。

 

不安や落ち着きのなさを示すしぐさは共通なのですが、そのしぐさが示してくれる感情の強さ(不安や緊張のレベル)は個人によって違うのです。

 

私たちはそんなに大きなストレスを感じているわけでもないのに、ストレスを感じていることを示すしぐさをすることがあります。

 

ですので、そのようなしぐさを見つけたからといって急に優しく振る舞ったり、「隠し事をしているでしょう?」と詰め寄ったりすることは、相手の心を読んでいるようでいて実際にはまったく的外れなことをやっていることになるのです。

 

また、男女の違いや文化の違いによって、感情を表すしぐさにも微妙な差異が出ることがあります。

 

親しい人のしぐさを知ることが一番大切

 

というわけで、しぐさの本当の意味を理解するには、まずは親しい人たちの行動を観察して、彼ら/彼女らのよくやる癖を知っておくことが必要になります。

 

これを知っておくと、何か問題が起きた時に相手の心を読むのが容易になります。

 

たとえば、私たちは恋人や好きな人のしぐさを普段からよく観察しています。なので、特に意識していなくても、「この人がこういうしぐさを取っているときにはイライラしている証拠だ」と無意識に理解できます。

 

長年付き合ったカップルや夫婦がツーカーの仲と言って、何も言葉は言っていないのに気持ちが伝わるのはこのためです。

 

これは相手の使い慣れた癖やしぐさを覚えているからこそできるのです。

 

また、自分の癖を知っておくことで、感情コントロールにも使えますので覚えておいて損はありません。

 

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相手の癖ほど理解に役立つ情報はない

 

しぐさの心理学も基本的な流れはこれと同じです。

 

まず最初に、「相手の行動やしぐさの癖」「どんな気分のときにそのしぐさをやるのか」、といったことをデータベースとして頭の中に記憶しておくことで、相手の心がより正確に、よりスピーディに読めるようになるのです。

 

特定の人のしぐさの癖を理解することで、相談に乗ったりアドバイスをしたりして、相手が困ったときに役に立てる機会が増えます。

 

特に親しい間柄なら、相手を一目見ただけで気持ちが通じ合うこともあります。それくらいに私たちは不安や恐怖を感じたときには同じしぐさを繰り返しているのです。

 

ですので、本を見て知った各しぐさの知識は参考程度にとどめ、実際には相手のよくやる癖を基準にして気持ちを察することが大切です。

 

 ・次回の解説は↓

 

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