二人はサポートしあえる関係になれるか?
前回は「2回目のデートに誘うべきかどうかは共通点の数が重要である」という話をしました。私たちは相手との類似点を多く見ることで仲良くなっていくのです。
しかし一方で、相補性という「お互いの弱点をお互いの長所で補いあう関係性」が構築できるかどうか?という視点も、カップルが長く付き合っていくうえでは重要なポイントです。
成功するカップルは補完関係にある
2006年におこなわれたヴィラノーヴァ大学(アメリカ)心理学部のパトリック・M・マーキー、ジョン・E・カーツ博士らが102人の大学生を対象にした研究では、成功しているカップルはお互いに補完しあうパートナー同士の組み合わせであることが示されています。
つまり、パートナーとは単に正反対の特性を持つ存在なのではなく、相手の既存の才能や人生を高め、それに適合するような資質を加えることができるサポーターなのです。
付き合うことを目的として2回目のデートに誘う場合、初デートの後で、相手と長期的な関係を築き、二人で一緒に生活する可能性が持てるかどうかを想像してみてください。
そこでお互いに協力し合える関係になれそうだと感じたのであれば、次のステップに移っていきましょう。
脈ありチェック、相手はあなたに興味を示したか?
次のデートに誘うべきかを見定めるためのもうひとつの指標は、あなたが持つ相手への評価ではなく、相手がどれだけあなたに関心を持っていたかどうかを調べることです。
前回のデートのとき、相手はあなたの人となりを知るためにたくさん質問をしたでしょうか?
そして、二人の会話は活発で魅力的なものでしたでしょうか?
会話中、相手はあなたの話に耳を傾け、あなたが話したことやあなたの持つ価値観を肯定しているように見えましたでしょうか?
こうした視点を持って前回のデートを分析することは、相手があなたに興味を持っているかどうかを調べるために役立ちます。
恋の多くは友達付き合いから始まります。恋愛をはじめたいのなら、まずは友達を増やすことからはじめるとよいです。最初から恋人を探すぞ!と意気込んでもうまくいかないかもしれません。そんなときは少し気を抜いて、友達として付き合ってみましょう。そこから新たな恋心が生まれるかもしれません。
— 心理学を解説する ちょっぺ〜先生@進化学と恋愛心理 (@kruchoro) 2021年11月20日
共通の話題で盛り上がる
2016年に390人の男女を対象におこなわれたセント・フランシス大学(アメリカ)心理学教授のマリサ・T・コーエン博士の調査によると、カップルの会話がいっそう盛り上がっているときは、二人の共通点や二人に関連した将来の計画などに話の焦点が当てられていました。
私たちは好きな相手とは、自分と相手、二人がかかわっている物事について話しあうものなのです。
なので、もしも前回のデート中に、二人に共通の話題で会話が盛り上がってたのであれば、相手があなたに興味を持っているというサインになります。
こうした初期の恋愛シグナルを見落とさないことは、二人の関係を現実的に見積もるうえでとても重要です。
社交辞令の言葉を真面目に受け取ったり相手の本心を理解できていないと、間違った恋愛相手にアプローチし続け、あとであなた自身が後悔してしまうことになるからです。
あなたや相手だけのことだけではなく二人の話になっていたかどうかというポイントに絞って、前回のデートを思い返してもう一度確認しておきましょう。
参考論文
Cohen, M.T. (2016). It’s not you, it’s me…No, actually it’s you: Perceptions of what makes a first date successful or not. Sexuality and Culture, 20(1), 173-191.
https://doi.org/10.1007/s12119-015-9322-1
Markey, P. M., & Kurtz, J. E. (2006). Increasing acquaintanceship and complementarity of behavioral styles and personality traits among college roommates. Personality and Social Psychology Bulletin, 32(7), 907-916.