【アイデアの心理】認知能力を高める方法は空白の時間をわざとつくること

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空白の時間、ホワイトスペースとは?

 

イリノイ大学アーバナシャンペーン校心理学教授のアレハンドロ・レラス博士の研究によると、仕事中に休憩を取ることで、創造力が高まることがわかっています。

 

革新的なアイデアを思いつくためには何もしない時間が必要なのです。この時間を確保することで、よりよい問題解決につながる思考が生まれやすくます。

 

出来事と出来事の間に置かれるこの空白の時間のことを、効率化コンサルタントのジュリエット・ファントは「ホワイトスペース」と呼んでいます。

 

日本の芸事にも昔から「間(ま)」という概念がありますが、このように出来事と出来事のあいだに空白の時間を置くことで、私たちは思考を転換し、新しいアイデアを思いつく機会を得ることができるようになるのです。

 

このホワイトスペースは、定義としては「計画を割り当てられていない予定の外の時間」であり、オープンで流動的な機会として活用できるものとされています。

 

つまり、「何をしてもいい(何もしなくてもいい)時間」という感じです。

 

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ホワイトスペースをつくる際の注意点

 

ホワイトスペースをつくる際には3つの注意点がありますので簡単に説明してきます。

 

ホワイトスペースは休息の時間ではない

 

たしかに仕事の合間に休息は必要ですが、ホワイトスペースは創造性、客観性、革新性への入り口でもあるので、心身を休めるための休憩時間とは根本的に考え方が異なります。

 

ホワイトスペースは、アイデアを創造し、まだ卵の状態にある新しい考えを孵化させるためのものです。

 

シャワーを浴びているときやドライブ中に新しいアイデアを閃いた経験のある人なら、ホワイトスペースが持つ力を理解しているはずです。

 

短い時間でもよい

 

ホワイトスペースが特定の長さでなければならないという決まりはありません。

 

しかし、1日の中で30秒や5分の短いタイムアウトを何度も繰り返すことで、行動と思考の間の強力なリズムを調整する最も効果的な方法となります。

 

マインドフルネス瞑想とは異なる

 

ホワイトスペースは、頭を空っぽにしたり浮かんでくる思考を観察する時間ではありません。

 

瞑想をするときのように心に意識を向けて過ごすのではなく、新しいアイデアを生み出すために頭の中の情報を整理し、デフラグするための時間です。

 

「あれはどうだろう」「これはどうだっただろう」と気になっていたり埋もれていた既存のアイデアや考えについて再考するという感じです。

 

 

活動の時間を一時停止してみる

 

ホワイトスペースとは、集中して行っている活動を一旦停止する時間のことです。

 

ホワイトスペースを設けるときは、つねに一定の長さで考える必要はなく、また瞑想のように呼吸以外はまったく何もしない状態である必要もありません。アイデアが生まれたら、すぐにそれを書き留めましょう。

 

試しに何もしないで1分間過ごしてみましょう。あなたを悩ませている問題を解決するよいアイデアが浮かんでくるかもしれません。

 

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参考論文

 

University of Illinois at Urbana-Champaign. “Brief diversions vastly improve focus, researchers find.” ScienceDaily. ScienceDaily, 8 February 2011.

 <www.sciencedaily.com/releases/2011/02/110208131529.htm>

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