【メイクの心理】お化粧をすると女の子は頭が良くなる!

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リップスティック効果とは?

 

リップスティック効果(口紅効果、Lipstick effect)と呼ばれる経済心理現象があります。

 

これは、「お金がなくて生活に困ってしまったとしても、女性の消費者は高級な化粧品を買うことだけはやめない」という女性特有の心理現象です。

 

また、景気が後退したときや経済危機のときにはあらゆる消費は抑えられて売り上げは落ちるものなのですが、化粧品の売り上げだけは上がるという経済的な傾向があります。

 

今回はこのリップスティック効果と、お化粧が女性にもたらす心理的な影響について解説していきます。

 

なぜ女性は高級な化粧品を買うのか?

 

オシャレをするものなら何でもいいというわけではく、特に口紅が好まれて購入されるのもこの心理現象の特徴です。

 

化粧品以外では、なるべくただ値段の安い商品を買う女性でも、化粧品だけは高級なものを買ってしまうのです。

 

しかし、経済的に考えると、お金がないのならほかの商品と同様により安い化粧品を買えばいいですよね?

 

もしくは、化粧品はぜいたく品であり生活必需品ではないのですから、家計を圧迫してまで購入する必要はないと考えます。

 

男性なら特にそう感じるかもしれませんが、しかし、実際にはそうはならないのです。なぜでしょうか?

 

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化粧品がもたらす心理的メリット

 

この女性心理を理解するために、2017年に行われたダンヌンツィオ大学(イタリア)心理学部のロッコ・パルンボ、ベス・フェアフィールド、ニコラ・マンマレラ、アルベルト・ディ・ドメニコ博士らの研究を見てましょう。

 

この研究では、お化粧の持つ心理効果が女子生徒の学業成績にどのような影響を与えるのか?について調べられました。

 

実験では、186名の女子大学生を対象に3つのグループに分け、大学の模擬試験を受けてもらいました。

 

実験に参加した女性たちは、お化粧をするグループ、ポジティブな音楽を聴いて明るい気持ちになってもらうグループ、顔に色を塗るフェイスカラーリングのグループの3つに分けられました。

 

その結果、化粧をした女子学生は、化粧をしなかったほかの女子学生グループに比べて、成績が良くなったのです。

 

お化粧をするだけで頭が良くなるなんて、かなり嬉しい心理効果ですね。一見すると無関係に思えますが、テストの日はデートに出かけるかのようにオシャレをしていったほうがいいのです。

 

明るい音楽を聴いても頭が良くなる

 

また、お化粧をしたグループほどではなかったのですが、ポジティブな音楽を聴いたグループでも成績がアップしました。

 

つまり、女性は明るい音楽を聴きながらお化粧をして、そのあとテストに向かうと良いのですね。メイクをするときにはBGMを流すようにしましょう笑。

 

ちなみに、実験ではモーツァルトのアイネクライネナハトムジークが使われました。この曲は、聴くとポジティブな気分になると言われる定番曲らしいです。

 

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メイクには美しくなる以上のメリットがある

 

今回の研究結果は、女性の認知能力に関して、自尊心と化粧品が相互作用をもたらし、成績を改善することを示しています。

 

女性がお金に困っていても化粧品にお金をかけることをやめないのは、オシャレをすることは外見をよくする以上にメリットがあるからです。

 

まず、女性はお化粧をすることで自分で知覚できる美しさのレベル(身体的自尊心)とボディイメージが高まります。

 

メイクをしたあと、鏡で自分の姿を確認することで、自分は可愛くなったと確認するのですね。

 

自分がメイクをする前よりも可愛くなったと思うと、女性は自尊心が高まります。そして、自信が高まり気分が良くなったことで認知能力さえもアップするのです。

 

つまり、お化粧は女性が厳しい社会を生き抜いていくためにも大いに役に立つのです。だからこそ、化粧品に対する出費は抑えられることがないのですね。

 

自分を魅力的だと思えると自信がつく

 

今回の研究結果は、女性が社会的に成功するためにきれいな服を着たり、自分の才能を最大限にアピールするためにオシャレをする、という仮説を示唆するものです。

 

自分に対するイメージが自己価値を高める信念につながるという研究は他にもたくさんありますが、どうやら可愛くなったり着飾ることもまた、女性の自信を大いに高めてくれるようです。

 

オシャレな女の子ほど頭が良い!というのは社会的なイメージとは逆ですが(どちらかと言うと頭が悪いという社会的スティグマが多いです)、本人は気にせずに美容スキルを高めていっていいのです。

 

男性にも同じような心理効果があるのかどうかはまだはっきりとはわかっていませんが、最近ではメンズメイクも生まれてきていますし、おそらく近い心理的なメリットは男性でも得られるだろうと思います。

 

というわけで、ここぞというときにはきちんとオシャレをしていきましょう。

 

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参考論文

 

Hill SE, Rodeheffer CD, Griskevicius V, Durante K, White AE. Boosting beauty in an economic decline: mating, spending, and the lipstick effect. J Pers Soc Psychol. 2012 Aug;103(2):275-91. doi: 10.1037/a0028657. Epub 2012 May 28. PMID: 22642483.

https://doi.org/10.1037/a0028657

Rocco Palumbo, Beth Fairfield, Nicola Mammarella & Alberto Di Domenico (2017) Does make-up make you feel smarter? The “lipstick effect” extended to academic achievement, Cogent Psychology, 4:1, DOI: 10.1080/23311908.2017.1327635.

https://doi.org/10.1080/23311908.2017.1327635

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