- 日本人は昔からDQNネームを子供につけていた
- DQNネームをつけられた子供は知性が下がってしまう
- わかりやすい名前は好かれやすい
- 読みにくい名前は嫌われやすい
- DQNネームにも大きなメリットが存在する
- 参考論文
子どもの名前の心理学
子どもの名前の付け方は、親になる人なら誰しも一度は悩む問題なのではないでしょうか?
カッコいい・可愛い名前にしようだとか、素敵な芸能人・偉人と同じ名前にしようだとか、深い意味を持たせようだとか、非常用漢字を使ってオリジナリティを持たせようだとか、昔の彼・彼女の名前を避けたり、逆に同じ名前にしようとします。
しかし、ここで気をつけておいた方がいいポイントがあります。たびたびニュースにも上がるDQNネームについてです。
DQNネームというのは、難しい漢字を使っていたり特殊な漢字の読み方をしていたりひらがな・カタカナであまり聞きなれない名前にしていたりといったことですね。
日本人は昔からDQNネームを子供につけていた
「いいじゃないか、名前くらい好きにつけさせてくれやぁ」
おっしゃる通りです。そういうのは自由ですし、個人的には親と似たような名前や漢字を使う方がなんだか押し付けがましい印象を持ってしまいます。
徳川家の歴代将軍の名前とかですね、日本史を選択した人の中には「ややこしいわ!」と苦労した人もいるのではないでしょうか。
しかし、その一方で日本は昔から子どもにDQNネームをつけていたようです。女の子につけられる「子」というのはもともとは位の高い男性に用いられた言葉(ex.小野妹子)ですし、天皇の名前や昔話に出てくる登場人物の名前など、探せばDQNネームはいくらでも出て来ます。
ですので、このDQNネームというのはひとつの文化とも呼べるのかもしれません。
ただ、子ども本人が大きくなってから「おや? これはちょっとおかしいぞ?」と名前を変更したくなった場合は、しょうがないので本人の意思にまかせて変更させてあげましょう。
DQNネームをつけられた子供は知性が下がってしまう
さて、そんなDQNネームですが、実は心理学の研究では本人の知性と相関関係があると言われております。
DQNネーム(あまり見慣れない名前)の子どもと、そうでない子どもたちとの成績を比べたところ、DQNネームの子どもたちの方が成績が低かったのです。
どうしてそのような結果になったのかというと、どうやら教師の心理がそうさせたようなのです。
つまり、「ほとんど聞き慣れない名前や呼びにくい名前の子どもに対して、教師たちは、無意識に心理的な距離を取ってしまっていた」のです。
さらに、その教師の気持ちを察して、子どもたちの方も教師や勉強から距離を取るようになってしまいます。
このような、本人には傷つけるつもりがないのにも関わらず無意識に行われてしまう差別のことを「マイクロアグレッション(Microaggression)」と言います。
なんとも信じがたい話ですが、名前というのは心理学的にはそれほど重要なものだということです。
このような心理現象と似た心理について言及している研究は他にもあります。
わかりやすい名前は好かれやすい
例えば、企業の名前にしてもAppleなどのわかりやすい企業名の方が世間からの印象が良く、人々から好かれやすいという心理があります。これは人の名前でも同じです。
シンプルでわかりやすいものは、頭を使う必要がないので多くの人に好かれやすいのです。これを「名前発音効果(The name-pronunciation effect)」と言います。
選挙の時にも候補者は自分の名前をひらがなで表示しますが、これも同じ心理効果を狙った方法です。
そして、私たちは名前からその人や企業のイメージを勝手に作ります。これがDQNネームの場合でも起きてしまっているというわけです。
ちなみに、東進ハイスクールの先生でテレビにもよく出ている林修先生も「経験上、成績上位者の名簿の中には変わった名前の子どもはいない」とおっしゃっております。
読みにくい名前は嫌われやすい
読みにくい名前というのは人になんだか嫌な印象や差別的な意識を与えてしまいます。そのために北米では、本来の名前とは別に、発音しやすい新しい名前を持つ人が多くいます。
その逆に、読みやすかったり様々な場所で聞き慣れている名前というのは、人に良い印象を与えやすいです。
これには、「触れ合う回数が多ければ多いほど好意を抱きやすくなる」という単純接触の法則による影響も関係しています。
個人的にはいろいろな名前があった方が多様性や面白みがあっていいと思うのですが、子どもの名前をつけるときにはDQNネームは避けておく方が無難かもしれません。
ただ、私たち人間というのは、ちょっと外すくらいの個性を求める傾向がありますから、それくらいの変わり具合ならいいかもしません。
子育てにおいて大切なのは、子供に安心感と自尊心を与えてあげることです💁♀️
私たちは、子供を特定の仕事に就かせたり特定の分野で成功させることはできませんが、子供が自身で幸せを勝ち取れるように成長させることはできます💪✨
▶️子供が特徴を鍛えられるように支援を続けましょう😊
おはよう🙇♂️
— 心理学博士ちょっぺ〜先生 (@kruchoro) 2019年5月27日
DQNネームにも大きなメリットが存在する
では、DQNネームに良い効果はないの? というと、実はこれもゼロではありません。
DQNネームになどの特殊な名前をつけられることで、その人には、カリスマ性や大きな個性が身につく可能性が高くなります。
つまり、DQNネームということで周りからほかの人とは異なる対応をされ、本人としても「自分は特別な存在なのではないか?」と思うようになり、自由で柔軟な発想ができるようになるのです。
面白いですよね。このように、人からどう思われるということよりも、それを自分でどう利用していくかによって私たちの人生というのは大きく変わるようです。
こういう事実を知っておくと、辛いことがあっても物事を良い方に捉えて危機を突破する勇気がもらえそうですね。
わかりにくい名前を人は避けがちな心理がある
わかりにくい名前を持つ人は特別感やカリスマ性が付与される可能性がある
参考論文
Newman EJ, Sanson M, Miller EK, Quigley-McBride A, Foster JL, et al. (2014) People with Easier to Pronounce Names Promote Truthiness of Claims. PLOS ONE 9(2): e88671.
Laham, Simon & Koval, Peter & Alter, Adam. (2012). The name-pronunciation effect: Why people like Mr. Smith more than Mr. Colquhoun. Journal of Experimental Social Psychology. in press. 10.1016/j.jesp.2011.12.002.
Kang, S. K., DeCelles, K. A., Tilscik, A., & Jun, S. (2016). Whitened resumes: Race and self-presentation in the labor market. Administrative Science Quarterly, 61, 469-502. doi: 10.1177/0001839216639577