チェックリストで自己肯定感、自尊心を調べる
これまで自尊心について解説してきましたが、自分自身の自尊心(自己肯定感)が高いのか低いのかをチェックしたいときには、日本語版の自己肯定感チェックリストがおすすめです。
このリストは日本版RSES(RSES-J)と呼ばれ、キングスカレッジロンドンのミズ・ミムラ、ピーター・グリフィス博士らによって2007年に制作されたもので、自己肯定感に関する研究の中でも信頼性と妥当性が高いテストとして用いられています。
このチェックリストでは、各設問に対して回答者(あなた)が4段階で評価を行います。
4段階の内容は、「1=強くそう思わない」「2=そう思わない」「3=そう思う」「4=強くそう思う」となっています。
ただし、10の質問項目のうち、5つの質問項目(時々、自分はまったくダメだと思うことがある/私には誇れるものが大してないと感じている/時々、自分は役に立たないと強く感じることがある/自分のことをもう少し尊敬できたらいいと思う/よく、私は落ちこぼれだと思っていまう)では、評価が逆になり「4=強くそう思わない」「3=そう思わない」「2=そう思う」「1=強くそう思う」で加点していきます。
それでは、いまの自己肯定感がどれくらいのレベルなのかをチェックしてみてください。
自己肯定感、自尊心チェックリスト
以下の質問に対して、「1=強くそう思わない」「2=そう思わない」「3=そう思う」「4=強くそう思う」で答えていきます。
ただし、繰り返しになりますが、5つの質問項目(時々、自分はまったくダメだと思うことがある/私には誇れるものが大してないと感じている/時々、自分は役に立たないと強く感じることがある/自分のことをもう少し尊敬できたらいいと思う/よく、私は落ちこぼれだと思っていまう)に関しては評価が逆になりますので採点の際に注意してください(※該当する質問は太字で表示しています)。
- 私は、自分自身にだいたい満足している。
- 時々、自分はまったくダメだと思うことがある。
- 私にはけっこう長所があると感じている。
- 私は、他の大半の人と同じくらいに物事がこなせる。
- 私には誇れるものが大してないと感じている。
- 時々、自分は役に立たないと強く感じることがある。
- 自分は少なくとも他の人と同じくらい価値のある人間だと感じている。
- 自分のことをもう少し尊敬できたらいいと思う。
- よく、私は落ちこぼれだと思ってしまう。
- 私は、自分のことを前向きに考えている。
点数づけが終わったら、すべての点数を足していきます。その合計点数があなたの自己肯定感の点数となります。
自己肯定感が低い・高いを判断する基準としては、簡単な目安として20点以下を「低い」、30点以上を「高い」の基準としています。
ちなみに、日本の健常者の平均点数は概ね25点前後であると言われています。
点数の低かった人は30点以上の点数が取れるように、過去の解説を参考にこれから自尊心を育てていきましょう。
参考論文
Mimura C, Griffiths P. A Japanese version of the Rosenberg Self-Esteem Scale: translation and equivalence assessment. J Psychosom Res. 2007 May;62(5):589-94. doi: 10.1016/j.jpsychores.2006.11.004. PMID: 17467414.
https://doi.org/10.1016/j.jpsychores.2006.11.004
Jordan C.H. (2020) Rosenberg Self-Esteem Scale. In: Zeigler-Hill V., Shackelford T.K. (eds) Encyclopedia of Personality and Individual Differences. Springer, Cham.