美女と野獣カップルの組み合わせが一番幸せ
夫婦間の魅力のレベルについては、心理学界でも昔から議論の対象となっています。
フロリダ州立大学心理学部のアンドレア・L・メルツァー、ジェームズ・K・マクナルティ、カリフォルニア大学心理学部のグレース・L・ジャクソン、ベンジャミン・R・カーニー博士らの2014年の研究によると、夫が妻の方が魅力的だと思っている場合、夫だけでなく妻も夫婦関係により満足するようになることがわかっています。
反対に、夫が自分の方が魅力的だと思っているときは、妻はそれほど夫婦関係に満足していないという不思議な結果が出ています。
つまり、奥さんの方が可愛くて魅力的な夫婦の方が、二人の関係がうまくいきやすいのです。
魅力の差は長期的な恋愛関係でより重要に
今回の研究結果もそうですが、男性は女性よりもパートナーの肉体的な魅力を気にする心理的な傾向があるのでしょうか?
「男性の方が相手の身体的魅力に影響されやすい」という研究結果が多いのも事実ですが、最近の研究では、男性も女性も、結婚相手を選ぶ際に身体的な魅力に同じように影響されることがわかっています。
しかし、今回の研究と同じように、いくつかの研究では、身体的魅力の重要性に対する性差は、長期的な関係に言及する中で最も現れやすいということが示唆されています。
男性は恋人との魅力の差を気にする
夫は魅力的な妻を持つほど、結婚当初における関係の満足度が高く、結婚後の4年間も満足度が高くあり続けました。
これに対し、妻は魅力的な夫を持っていても、結婚当初もその後の4年間でも関係の満足度が高くも低くもなりませんでした。
しかし、夫の満足度は下がってしまいます。男性の方が見た目について気にしやすいのですね。
さらに、パートナーの身体的魅力は、直接的なテストを行うよりも、夫の満足度を予測する上でより大きな役割を果たしていました。
しかし、妻の満足度を予測する場合にはこれは当てはまりませんでした。
というわけで、美女と野獣のカップルが心理学的には最も別れにくく、カップルの満足度が高まりやすい組み合わせということになります。
参考論文
Meltzer AL, McNulty JK, Jackson GL, Karney BR. Sex differences in the implications of partner physical attractiveness for the trajectory of marital satisfaction. J Pers Soc Psychol. 2014 Mar;106(3):418-28. doi: 10.1037/a0034424. Epub 2013 Oct 14. PMID: 24128188; PMCID: PMC4011637.