人によって怒りやすさが違うのはなぜ?
人によって感情の限界点は異なります。
頭を叩かれても笑いに変えられる人もいれば、目が合っただけで怒り出す人もいます。この個人差はどこからくるのでしょうか。
このことを調べた心理学の研究があります。
他人から影響を受けにくいタイプの特徴です。画像より言葉を変えています。
1理性的で感情に左右されにくい
2自信を持っている
3信念がある
4他人から褒められたいと思っていない
5頭が良くて情報取得能力が高い逆に言えば、上記のポイントを掴めば他人に流されないように生きることができます。 pic.twitter.com/uzpLdoXdov
— 心理学博士ちょっぺ〜先生 (@kruchoro) 2018年12月3日
暴力的な人の特徴を調べた実験
アメリカの精神科医であるキンゼル氏によると、暴力的な人とそうでない人との違いはパーソナルスペースの広さに出ると言います。
キンゼル先生は刑務所の受刑者に対して、「どこまで他人がこちらに近づいてきたら近づき過ぎだと感じるのか?」ということを調べるための実験を行いました。
受刑者を部屋の真ん中に立たせて、その人に向かってだんだんを人を近づかせていったのです。受刑者が他人の接近を不快に感じ、近づき過ぎだと思った位置で止めてもらいました。
そして、これを全部で8つの方向から試しました。
粗暴な人ほどパーソナルスペースが広い
この実験で得たデータと受刑者の特徴と合わせると、すぐに喧嘩をふっかけたり、より暴力的な素行があったり、名前を呼ばれただけで過度な反応をするなど、粗暴な性格の受刑者ほどパーソナルスペースが広いことがわかったのです。
しかも、他の受刑者と比べるとその差は4倍と、彼らはかなり広い範囲のパーソナルスペースを必要としていたのだ。
また、もうひとつの特徴として、後ろからの接近に対して特に敏感であることもわかりました。
暴力的な人との付き合い方
この実験結果から考えると、暴力的な人というのは普通の人よりも守るべき自分の領域が広くあるために他の人にその領域を侵されやすく、その結果として不快感や不安感を覚え、暴力に走ってしまうのです。
つまり、怒りっぽい人は他の人と比べてストレスが溜まりやすいのですね。
この心理現象は、ちょうど自閉症の人が外界から受け取る情報がひどく大きいために、視界に映る物が誇張して見えたり聞こえてくる音がやたらに大きく聞こえてしまい、疲れてしまうのと似ています。
もちろん、だからと言って暴力は許されるものではないですが、もしかしたら近い将来、このパーソナルスペースの異常拡大が症状の一つとしてカウントされて治療できる方法も見つかるかもしれません。
そうなれば、世界はまた少し平和に近づいていきますね。
それまでは、暴力的な人に出会ったら、「この人は私以上にストレスを抱えやすい体質なんだ」と少し冷静な目で相手を見て、落ち着いて距離をとって身の安全を確保するのがいいでしょう。
暴力的な人はパーソナルスペースが広い
そのために対人ストレスを抱えやすく、感情的にもなりやすい