人に親切をすると自分が健康になれる!
情けは人の為ならず。親切が持つ健康効果の続きです。ダートマス大学がまとめた資料をもとに、親切や人助けがもたらす健康効果について解説してきます。
前回(人助けや親切な行為による13の健康メリットを解説 前編)は4つのメリットについて解説しました。
- 痛みを和らげる
- ストレスを減少させる
- 不安を和らげる
- 憂鬱な気分を和らげる
今回は次のポイントについて解説していきます。
- 血圧を改善する
- 優しさ、親切心は鍛えられる
- 優しさは伝染する
- 自尊心が高まる
- エネルギッシュになる
親切は血圧を改善する
親切な行為をすると血圧が下がります。親切について研究しているデイヴィット・ハミルトン博士によると、親切の行為でオキシトシンと呼ばれるホルモンが分泌され、人は心地よい気分になれます。
オキシトシンは血管を拡張する一酸化窒素と呼ばれる化学物質の放出を引き起こします。これにより、血圧を下げることができます。オキシトシンは「心を保護する」ホルモンとして知られています。血圧を下げることで心臓に負担をかけないようにしてくれます。
優しさ、親切心は鍛えられる
ウィスコンシン大学リッチー・デビッドソン博士によると、親切な行いは筋肉トレーニングのように鍛えられることがわかっています。
親切な行いを繰り返すことで思いやりの気持ちが増えて、苦しんでいたり助けを必要とする人々の気持ちに応えるようになっていくのです。瞑想で集中力が鍛えられるのと同じですね。
優しさは人から人へ伝染する
親切な行為を目撃した人たちは脳内に変化が起こることがわかっています。優しい場面を目撃したことで気分が良くなり、自分も人に親切にするようになります。これによって優しさはまるでドミノ倒しのように、広く伝わっていくのです。友達の性格が乗り移るパートナー効果みたいなものですね。
愛情ホルモンが分泌される
先ほどか出てきたオキシトシン。実は親切な行為を目撃するだけでも、オキシトシンが生成されることがわかっています。
愛情ホルモンと呼ばれるオキシトシンは血圧を下げてと心臓の健康を向上させるだけではなく、また、人生で大いに役立つ私たちの自尊心と楽観的な気質を高めてくれます。これは不安な時や人前で恥ずかしさや緊張を感じているときに役立ちます。
エネルギッシュになる
カリフォルニア大学バークレー校グレーター・グッド・サイエンス・センターのクリスティン・カーターによると、人助けをした後は、より強く、より元気になることが研究で報告されています。活発な人ほど幸せになれるということがわかっているので、これは嬉しい効果です。
さらには、穏やかな気分になり、抑うつ感が軽減され、自分を尊重し受け入れる気持ち、自尊心が増えたたとの報告がありました。
ということで、とにかく自分の元気が出ない時にも人助けをすることは役立つのですね。参考にしてみてください。