スピリチュアルがもたらす心理効果
研究によると、迷信やジンクスといったスピリチュアルなものが、私たちに自信を与えるだけではなく、成績を向上させたり良い振る舞いをさせることがわかっています。
ハンカチや指輪などの小さくて持ち運びやすい幸運のアイテムは、私たちに本当に幸運や成功をもたらしてくれるのです。
2010年にドイツのケルン大学の心理学助教授リサン ダミッシュ博士は、祈りやおまじないといった行為が、アナグラム問題の結果にどう影響を及ぼすのかを調べるために実験を行いました。アナグラム問題というのは、文字を並べ替えて単語を作るゲームのことです。
運のお守りで成績がアップ
実験では、まず被験者に自前の幸運のお守りを持ってきてもらいました。被験者の持ってきたお守りには、結婚指輪、特別な石、古いぬいぐるみなど色々なものがありました。
次に写真を撮るためとして彼らからお守りを借り、半分の人だけ返して、残りの人には後で返すと告げました。幸運のお守りを持っているグループと持っていないグループに分けたのですね。
そしてそれぞれグループはその状態のままでアナグラムの問題を解いてもらいました。
すると、幸運のお守りを持っていた人たちは、より高い目標を設定しただけではなく、答えがわかるまで粘り強くアナグラムの問題と向き合い、良い結果を残すことができました。幸運のお守りを持つことで向上心と粘り強さが身につくのは面白い結果ですね。
ラッキーアイテムで行動が変わる心理的理由
どうしてラッキーアイテムを持っていた人たちは粘り強くなり、実際に成績も上がったのでしょう?
それは自信がついたからです。迷信や縁起担ぎといったスピリチュアルな行為は、私たちの自信を高める効果があるのです。
ダミッシュ博士は、ラッキーアイテム戦略は成功や勝利を保障するものではありませんが、お守りを身につけることは、身につけない場合よりは、結果が良くなる可能性が高まりますと語っています。少なくとも、身に着けておいて損はないということですね。