背筋を伸ばして幸せそうに歩くと?
嘘みたいな話なのですが、私たちは歩き方ひとつ変えるだけで簡単に幸せになれます。
ドイツのヴィッテン・ヘァデッケ大学の臨床心理者ヨハネス・マハラック博士は、幸せそうに歩くことで本当に幸せな気分になれるという心理効果を実験によって見つけました。人の心は単純ですね笑。
悪い姿勢は気分も悪くさせる
2019年に行われたこの研究では、実験で集まってもらった参加者を良い姿勢で幸せそうに歩いてみるグループと、悪い姿勢で落ち込んだように歩いてもらうグループに分けて実験を行いました。各グループに散歩をしてもらった後で40 語の単語リストを一度見せました。
リストを見せた後、それからさらに 8 分間歩いてもらったあと、リストに書かれた40 語の単語の中から思い出せる限りの単語を思い出してもらったのです。
すると、前かがみになって肩を落とした姿勢で歩いてもらったグループは、ネガティブな単語ばかりを思い出したのです。悪い姿勢は悪い気分を想起させるようです。
背筋を伸ばすとポジティブになる
前傾姿勢がネガティブな感情に反応しやすくなったのに対し、背筋を伸ばして幸せそうに歩いてもらったグループではポジティブな単語をより多く思い出すことができました。
つまり、私たちは姿勢や歩き方を変えることで、ネガティブな気分にもポジティブな気分にも、自由自在に感情をコントロールすることができるのです。
姿勢が悪くなっていないかチェックしよう
同じような研究内容で、以前にも紹介したアトランティック大学の研究でも、幸せそうに歩いているだけで私たちは幸せな気分になれるという結果が出ていました。
今回の研究では、落ち込んだ歩き方をすると本当に落ち込んでしまうということがわかったのも大きな成果ですね。
うなだれた姿勢で落ち込んだように歩いていると、同じように気分も沈んでしまってネガティブなことに反応しやすくなってしまいます。
つまり、幸せそうな歩き方は気分を本当に幸せにしてくれるのに対し、逆に落ち込んでそうな歩き方は本当に気分を落ち込ませてしまうのです。幸せな人生というのは普段の歩き方からすでに始まっているのですね。