夜型の人たちはタバコやお酒、薬物の乱用をしやすい
2011年にヘルシンキ大学ヤーコ・カプリオ博士の研究では、夜フクロウタイプの人は朝ヒバリタイプの人に比べて薬物の誘惑に弱いことがわかっています。
フィンランドの双子の成人676人を分析したコホート研究(要因対照研究)の結果、夜型の人は朝型の人と比較して、現在喫煙者または生涯喫煙者である可能性が高く、禁煙する可能性が低く、ニコチン依存症のリスクが高かったことがわかりました。
夜型の人ほどタバコを吸いやすく、またタバコをやめられずに依存もしやすい傾向があるのです。夜型の生活はやはり不健康な習慣が身につきやすいのかもしれません。
夜型の人はアルコールにも依存しやすい
また、537人(男性257人、女性280人)を対象とした別の1994年のスペインのバルセロナ大学のアナ・アダン博士の研究では、夜フクロウタイプの方が朝ヒバリタイプよりもアルコールの消費量が多いこともわかっています。
アダン博士の研究によると、夜フクロウタイプの人はアルコール、ニコチン、カフェイン(コーヒー、コーラ)の消費量が多く、朝ヒバリタイプはお茶によるカフェインの消費量が多かったこともわかりました。
こうして比較してみると、夜型の人の方が依存性の高いものに手を出しやすい傾向があるようです。夜型の人の方が依存性の高い食品に手を出しやすいのかもしれません。
神経症的傾向が高い人はコーラを飲む
また個人の性格はコーラの消費に関連していまして、神経症的な傾向が大きい人ほど、コーラの消費量が多いことがわかりました。
この理由はよくわかっていませんが、甘いものやカロリーの高いものはストレスの発散によく使われるので、代用品としてコーラの消費量が伸びたのかもしれません。
夜型の人が薬物依存しやすい理由
夜更かしをする人は夜遊びもたくさんするので飲酒と喫煙の量が多いのかもしれませんが、こちらの研究では詳しい原因まではわかっていません。
研究者は、夜の人々はすでに遅くまで外出しているためにアルコール等を摂取する傾向がある可能性を示しながらも、不健康な生活習慣や行動がタバコやアルコール等の依存性のあるものの消費量を増やしているリスクについても懸念しています。
夜型の人は好奇心が高い
ちなみに別の研究では、夜型人間は好奇心が高いから薬物にも手を出しやすいのだという分析結果も出ています。性格と習慣、どちらも関係がありそうですね。
というわけで、夜更かしをする人や夜型の生活はいろいろと恩恵を受けられる一方で、弱点もあるようです。気を付けてください。