若さを意識すると本当に若くなる
心理学の研究から、自分はまだ若いという感覚を持つことは心身の健康に良いことがわかっています。
たしかにいつまでもすべてが若いときのまま変わらないと思っていたり、自分の能力が変わらず通用すると思い込むことは危険なのですが、逆に老人だから、歳をとっているからと引っ込み思案になってしまうことも健康に悪いのです。
自分にできることとできないことの区別をし、できることをやり続けたり成長できそうな分野の努力をし続けることは歳をとって若いときの状態と変わってしまっても同じなのです。
自分の若さや健康を意識する方法には、例えばちょっとしたシミュレーションにも効果があることがわかっています。
若いときの文化に浸ると元気になる
アメリカ、ハーバード大学のエレン・ランガー博士が率いる研究チームの報告によると、田舎に20年前の文化とそっくりの施設を作り、20年前の服装で高齢者をそこで生活させてみたところ、彼らの肉体が健康になり能力も若返ったことがわかりました。
さらには顔の見た目も若返って、座高・肩幅・体重・成長ホルモンも増加していました。また聴力が戻ったり、食事の片付けなどの以前の状態ではできなかった行動ができるようになった高齢者もいました。
自分が若かったときの生活に似た暮らしをすることで肉体的にも心理的にも元気になれるのです。このように若い時のことを思い出すことをカウンタークロックワイズ(反時計回り)テクニックと呼びます。
若さと健康を取り戻す簡単な方法
この研究では昔の雰囲気を残した施設を丸ごと作るなどお金も手間もかなりかかっていますが、ここまで大掛かりなことをしなくても若さを意識する方法はあります。
例えば若いときに好きだった音楽を流したり、よく使っていたインテリアを揃えたり、たまに若いときのコスプレをしてみたりといった程度ならもっと簡単に実行することができますよね。
活発な姿になれる場所を探そう
時代の変化や自身の肉体の変化を感じとり理解することは重要ですが、ネガティブになりすぎて本来持っている力を抑えてしまわないように、自分が活発な姿になれる環境や活動を探していくことも大切なのです。
もちろんこれは老人や中年の人ではなく、まだまだ年齢的に若い人にも言えることです。ダメだと思えば体も心も不健康になっていくのです。覚えておきましょう。