プレゼン資料には写真を使うと良い
誰かを説得したり、人前でプレゼンテーションや発表をするときにより高い評価を狙うのであれば、写真や動画といったメディアを使うと良いです。メディアを使った主張は好感度が高まるのです。
心理学の研究結果によると、ただ言葉だけで内容を伝えるプレゼンをするよりも、図や絵を使ったプレゼンの方が聴衆の理解を得やすいということがわかっています。
つまり、多少の手間がかかってもプレゼンの資料を準備し、説明をするときには図示しながら話を聞いてもらう方がプレゼンの満足度が上がるので良いのです。
さらには図を示されたスピーチやプレゼンテーションは聴衆の満足度が上がるだけではなく、プレゼンを行っている発表者にとっても話の流れを組み立てやすいというメリットがあります。
図や絵などの視覚物があった方が説明しやすいのです。
写真や動画を使うことで得られる心理的なメリット
アメリカ、ペンシルベニア大学の調査によると、視覚物を使ったプレゼンには以下の4つの利点があることがわかっています。
- コンセンサス(同意)を得やすくなる、聴衆の意見がまとまりやすくなる
- 発表者への評価が好ましいものになりやすくなる
- 聴衆に参加意識が芽生えるようになる
- 話の結論や自分の主張に導きやすくなる
ちょっと意外な心理なのですが、実は写真や絵がなどがあった方が話し手は、説明していることを結論に導きやすいということがわかっています。
写真や絵などの図示は見た人にわかりやすく情報を伝えますが、説明している本人にもその視覚情報がフィードバックされて練習した通りの話の流れに持ち込みやすくなるのです。つまり、プレゼンやスピーチが楽になるのです。緊張しやすい人などは特に使っておきたいテクニックですね。
またもちろん、見ている人たちにとっても話の流れや思考の過程などが理解しやすいので、結論に導いたときに納得してもらいやすくなります。絵があった方が単純に理解度と説得度が高まるのです。
コンセンサスを得やすい
コンセンサスというのは共通の認識や方向性です。図示されたプレゼンテーションはそうでないプレゼンテーションよりも、多くの人から賛同を得られます。なので、それだけ決定の判断や評決も取りやすくなるのです。
発表会やプレゼンテーションでは参加人数が多いために、様々な考え方やバックグランドを持った人たちが集まりやすいのですが、そうした場所であっても絵や写真などのメディアを使って説明することで意見をまとまりやすくなります。
これは、同じ言葉であっても人によってそこから感じられる感覚や連想されるイメージが異なるためです。
例えば、「お酒があった方が盛り上がって良いですよね?」という説得(プレゼン)があったとして、お酒や飲み会の雰囲気が好きな人はそれで納得してくれます。しかし、お酒が嫌いな人にとってはお酒はポジティブな連想をもたらさないので説得の材料にはなりません。
そこでお酒でみんなが盛り上がっている写真や動画を見せることで、ポジティブな結果に繋がるというイメージを持たせることができるようになります。そうすると「お酒」というワードもきちんと説得の材料となり、より多くの人を説得することができるようになるのです。
言葉のイメージは人によって違うのですが、映像にしてしまえば同じになるという心理を利用しているのですね。
発表者への評価が好ましくなりやすい
絵や写真があった方が発表者への評価が好ましいものになりやすいというメリットがあります。
これは、絵や写真などを使って図示しながら話をしてくれた方が、相手の立場に立ってわかりやすくしてくれようと努めてくれていると聴衆に思われやすくなるからです。わざわざ絵を入れてくれたんだと感じてもらえるのです。
また単純に、絵がまったくない資料よりもデザインのある資料の方が見ていて楽しいですよね。楽しい気分になったという、このちょっとした心理で聴衆は発表者に対して好意を覚えるようになるのです。
聴衆に参加意識が芽生える
面白いことにメディアを使ったプレゼンを行うと、聴衆はそのプレゼンに自分も参加しているという意識が芽生えるということがわかっています。つまり、内容が頭に入ってきやすい状態になるのです。
これはコンセンサスを得やすいという部分とも少し重なるのですが、絵や動画があった方がストーリーを共有しやすいということが理由として挙げられます。
さらに絵があった方が注目を集めやすいので、文字だけの場合に比べると相手もこちらの話を注意深く聞いてくれるようになります。こうした心理の変化が、聴衆の参加意識を高めてくれているのでしょう。
説得力がグッと高まる
さらに、ミネソタ大学の調査でも視覚物を使った説明は、視覚物を使わなかった場合に比べて、説得力が43%も高まるということがわかっています。絵があった方が説得力も増すのです。
こうして研究を見てみるとわかるのですが、私たちは目に見える情報に弱いのです。パッと見てわかりやすい情報ほど好ましく思える心理があるので、一目見ただけで理解できるような画像や動画を使うことでプレゼンの満足度も高まります。
まとめ記事や絵を使った資料が人気な理由にはこういう心理が隠れていたのです。テレビ番組やネットで人気のあるものもわかりやすくデフォルメされた物が多いですよね。わかりやすいものはそれだけ好感が持てるという特徴を持っているのです。
というわけで、誰かを説得したりプレゼンテーションを行う際には視覚物を使ってわかりやすさを強調してみてください。そうすることで発表はうまくいき、あなたの評価も上がります。
コンセンサスを得やすくなる
発表者への評価が好ましくなりやすくなる
聴衆に参加意識が芽生えるようになる
説得力が高まる