【外向性】性格に関するバイアスと外向性で変わる人間関係について解説

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外向性が高いことは一般的ではない

今回はビッグファイブ性格特性のなかの「外向性」について続きを解説をしていきます。

付き合いのある友人やこれまで交流したことのある知人を見てみると、もしかすると誰もがあなたよりも外向的な性格であるかのように見えるかもしれません。

 

しかし、実は最近の研究によると、高い外向性を持つことは以前に考えられていたよりも一般的なものではないことが示されています。

 

つまり、私たちが思っているよりも外向的な人は社会の中に少なく、外向的に見えても本当は内向的な性格である人が多いということです。

 

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外向的な人が多いと思い込むバイアス

 

2015年に発表されたダートマス大学タックスクールオブビジネスのダニエル・C・ファイラー、アダム・M・クレインバウム博士らの研究では、外向的な人が社会の中に統計データを越えて過剰に存在する傾向があることが発見されました。

 

これをネットワーク外向性バイアス(network extraversion bias)と言います。

 

つまり、私たちの心には「この世にいる人のほとんどは外向的な人たちだ!」と思い込んでしまう社会的バイアスがあるのです。

 

しかし、実際にはそこまで人々は外向的であるわけではないようです。

 

このようなバイアスが生まれる理由は、内向的な人が外向的に振舞っている例があったり、外向的な人のほうが人気者で友達が多く、目に付きやすくなっているためです。

 

外向性の高さによって友達関係が変わる

 

また、研究では、外向性の高さがどのような人たちと友達になるかを決定する重要な要因でもあることが示唆されています。

 

つまり、外向性のレベルによって、その人が付き合いやすい友達の傾向も変わるのです。直感的にもよくわかりますよね。

 

外向的な人の友達付き合い

 

外向的な人は非常に社交的で、内向的な人よりも新しい友人関係を築きやすい傾向があります。

 

外向性の高い人は、親しい友人以外にも、見知らぬ人に話しかけて会話を楽しむことができるのです。

 

また、彼らは自分と同じような外向性の高い人たちと友好関係を築く傾向があります。「類は友を呼ぶ」というやつですね。

 

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内向的な人は誰とでもうまくやる

 

外向的な人は外向的な人と友達になる傾向がありますが、面白いことに、内向的な人は内向的な人・外向的な人の両方と関係を築く傾向があります。

 

外向的な人のほうが付き合う相手を選り好みしないように思えますが、実際には内向的な人のほうがいろいろなタイプと仲良くなれるのですね。

 

それでも外向的な人は人気者なので、内向的な人は友達の多さでは勝てないのですが。

 

 

外向的な人は自分の意見を押しつけがち?

 

外向的な人の場合、自分の友人や知人に外向的な人が多いので、世の中にいるほとんどの人が外向的な性格であるかのように見えてしまうという心理的弱点を持っています。

 

このために外向的な人は、みんなでワイワイするほうが楽しいに決まっている!と思いがちなのですね。

 

これもまた、ネットワーク外向性バイアスの影響です。世の中のほとんどの人間が外向的な人なら、外向的な付き合いをするほうがみんな幸せになれる!と思い込んでしまうのです。

 

これには、外向的な人の脳みそがシンプルな構造になっていることも関係しているかもしれません。

 

一方で、内向的な人はどちらのタイプとも付き合うため、ネットワーク外向性バイアスが少なく、社会的なつながりや人々の特性をよりよく理解し、対応している傾向があります。

 

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参考論文

 

Feiler, Daniel C., and Adam M. Kleinbaum. “Popularity, Similarity, and the Network Extraversion Bias.” Psychological Science, vol. 26, no. 5, May 2015, pp. 593–603, doi:10.1177/0956797615569580.

https://doi.org/10.1177%2F0956797615569580

Nelson PA, Thorne A, Shapiro LA. I’m outgoing and she’s reserved: the reciprocal dynamics of personality in close friendships in young adulthood. J Pers. 2011 Oct;79(5):1113-47. doi: 10.1111/j.1467-6494.2011.00719.x. PMID: 21241308; PMCID: PMC3094598.

https://doi.org/10.1111/j.1467-6494.2011.00719.x

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