見た目だけで同性愛者はわかる?
相手の性的指向、つまり目の前の人が異性愛者か同性愛者かどうかは見た目で判断できるものなのでしょうか?
ある研究者は、私たちはわずか50ミリ秒(20分の1秒)という短い時間、顔を見ただけで、その人の性的指向を認識することができると言います。
タフツ大学心理学部のニック・O・ルールとナリーニ・アンバディの2007年の研究によると、私たちが他人の性的指向を判別する能力は、他人のことを理解し、パートナーを獲得するために進化の過程で取得してきた可能性が考えられています。
見た目の判断はそこそこ当たる
また、過去の研究では、相手が信頼できる人物かどうかはたった10分の1秒(0.1秒)以下で判断されていたり、企業の利益が好成績かどうかは最高経営責任者の外見だけで見分けることができるといったことなどが明らかになっています。
「人を見た目で判断してはいけない!」とはよく言いますが、実際には私たちはかなりの確率で人の内面を見た目で判断できている可能性があるのです。
0.05秒で同性愛者を見抜ける?
この実験では、男子大学生22名と女子大学生68名、合計90名の実験参加者に、90名の男性の顔写真(半数は同性愛者)を見せて彼らの性的指向(異性愛者か同性愛者か)を予測してもらいました。
すると、わずか50ms(0.05秒)という短い時間で写真を見せただけで、写真に写る男性が同性愛者かどうかを当てることができたのです。
成功や幸福のチャンスが訪れているのに行動できない、手が出せない、というのも実は自律神経の乱れがひとつの原因で、スポーツ選手が抱えるイップスと同じようなものです。成功イップス、幸せイップスみたいなことが、一般の人も時より起きているのです。こういう人も自律神経を整えられると良いですね
— 心理学を解説する ちょっぺ〜先生 (@kruchoro) 2022年1月22日
当てずっぽうよりは正確
とはいえ、数字で見ると予測の正確さは57%であり、当てずっぽうで当てるよりも7%しか高くありませんでした。
また、今回の研究では男性の見た目しか扱っていません。このことを考えると、そこまで信用できる能力でもないとは思います。
日常生活だと、一瞬で相手の性的指向を判断する必要性もほとんどないですしね。心理学のマメ知識くらいの感覚で覚えておいてください。
参考論文
RULE, N., AMBADY, N. (2008). Brief exposures: Male sexual orientation is accurately perceived at 50ms. Journal of Experimental Social Psychology, 44(4), 1100-1105. DOI: 10.1016/j.jesp.2007.12.001