苦手な人ともうまく付き合う方法
学校や職場、あるいは親族などの集まりなど、苦手な人に会うときがあると思います。
こういうとき、私たちは苦手な人とはあまり関わりたくないと思うので距離を取ってしまいがちなのですが、これは心理学的にはあまり良い方法ではありません。
このような振る舞いをしてしまうと、苦手な人と触れ合うことではなく、職場や学校などその場に行くこと自体がストレスに変わってしまいます。そして嫌な気持ちがどんどん増幅されていってしまうのです。
苦手な人を避けるとストレスが余計に増える
親戚の集まりやパーティなどは断ることもできますが、仕事や学校など行かなければいけない場所でこのような振る舞いをしてしまうとどんどんストレスが溜まっていってしまいます。
つまり苦手な人を避けるようになると、あなたは何も悪くないのに、どんどん自分にとって辛い状況に自分を追い込んでしまうことになるのです。
この悪い連鎖を防ぐためには、心理テクニックを使って逆に苦手な人には積極的に話しかけると良いです。
会う回数が増えるだけで好かれるようになる
心理学には、単純接触効果(ザイアンスの法則)というお互いの好感度を上げる方法があります。
ザイアンスという心理学者が見つけた心理効果ですので、ザイアンスの法則とも呼ばれていますが、これは顔をあわせる回数が多ければ多いほど、その人への好感度が上がるという心理現象です。
この心理を商業的に利用しているのがテレビCMなどの広告ですね。何度も目にすることで視聴者はその商品に親近感を覚えるだけではなく無意識なところで商品に対する好感度も上がるので、商品の購入につながるようになるのです。
見慣れたものを選んでしまう人間心理
たとえば私たちが買い物をしていて商品の選択に迷ったとき、メジャーな商品と初めて見る商品では、見慣れたメジャーな商品を選びやすいというものです。
「他にも安い商品もあるけど、この商品の名前はよく聞くし、〇〇と言えばこれなのかもしれないな」と使ったこともないのにメジャーな商品を信用して買ったことがある人は多いと思います。これが単純接触効果の影響力です。
ストレスは自分を成長させる機会
以前のストレスに関する心理学の記事でも話しましたが、ストレスは逃げれば逃げるほど追ってきます。だから避けてはいけないのです。
むしろ心理学的にはストレスは行動を変える絶好の機会ですので、ストレスを感じたらラッキーくらいに考えてどんどん利用していきましょう。
時間や距離があくと、好きの気持ちが薄れていく
また単純接触効果の逆を言えば、会わなければ会わないほどお互いの仲は悪くなっていきます。たとえば遠距離恋愛がうまくいかないのはこの原理が大きく影響しているからですね。
このように私たちは物理的な距離感と精神的な距離感を頭の中で重ね合わせて考えているので、苦手な人を克服するために相手に近づくのは必要なことなんです。
あなた自身のことを優先的に考えるにしても、嫌いな人がいるだけで健康上よくありません。
もちろんすべての人を好きになって好かれる必要性はありませんが、嫌いな人のために気分が悪くなったりイライラしてしまうのはもったいないですよね。そのせいで好きな人に当たってしまったらそれこそ悲劇ですからね。
ただし本当に最悪な人とは付き合わない
ただ私が個人的に推奨するのは、本当に嫌いな人(考えや行動が合理的に判断して間違っている人)とは付き合わない方がいいということです。
どうしても付き合わなければいけないだとか、ひょっとしたら相手のことを知らないだけかもと思える場合には、今回紹介した単純接触効果を使ってみてください。
そしてもしもこれを試したあとに「やっぱり最悪な性格だったわ〜」となったら、そのとき初めて相手との関係を断つために行動していけばいいのです。
もちろん今回の心理術は恋愛にも使えますので、好きな人に対しても試してみてください。