友達の影響力はかなり大きい
人の性格や行動を決めるのは遺伝子か環境かみたいな話はよくありますが、今回は環境論の中でも付き合う友達に関するお話です。
ちなみに人の性格や行動を決めるのは遺伝子と環境の両方だよ、っていう結論が今の科学界では一般的です。
この付き合う友達が人の性格や行動に影響を与えることをパートナー効果と呼びます。
このパートナー効果の影響力は、実はけっこう大きくてですね、最近の教育学の研究でも出てきたります。
子供の学力を決定するのはどんな要因かみたいな話ですね。その結論の一つとして、パートナー=友達による影響が一番大きいと言われております。
親よりも友達の影響力が大きい
ちなみに教育ママという言葉があるほど家庭学習や両親の影響力について語られることが多いのですが、それよりも付き合う友達からの影響力が大きいと言われております(もちろんゼロではありません)。
たしかに自分の仲のいい友達が勉強よりもゲームやスポーツを重視していたら、彼らとより仲良くなろうとするために、そっちの遊びをしようと相手の趣味に流れますよね。
私たちは頭で考えるよりもまず気持ちで行動を決めるわけですが、これは年齢が若いとよりその傾向が出て来ます。
肥満になる確率が2.7倍!?悪い影響力も大きい
さて、このパートナー効果の事例は他にもありまして、例えば付き合う友達が肥満状態にある場合、あなたも肥満になりやすくなる確率が170%以上増えるんですね。
つまり、肥満の友達と付き合わなかった場合と比べて2.7倍以上太りやすくなるんですからね、すごい数字です。
しかし、これが家族や兄弟だと相関関係が弱くなり、もう少し低い数値になります。
また別の例として、お酒をよく飲む友達がいると飲酒量が増えるといった報告もあります。タバコも同様ですね。私たちは自分たちで思っている以上に近くにいる人の影響を受けやすいんですね。
個人の性格だけでなく立場の違いにも影響される
また人と人との組み合わせの問題もあります。ウチとソトで顔が違うというものですね。
例えば、普段はだらしないけれど、それ以外の特定のグループや特定の人と過ごしている間はしっかりしている、ということはけっこう誰にでも起きることです。
これは私たちが付き合う相手によって自らの行動を選択するためです。
この現象は、実は子供のときからすでに備わっている能力で、まだ幼い子供でさえ幼稚園にいる自分と家の中にいる自分とを使い分けています。ペルソナというやつですね。
これらのパートナー効果を利用して、この人といるときはよく自分が好ましい行動を取っているなと思っている人と頻繁に付き合うようにしたり、現在の自分の習慣を変えたいと思う場合は付き合う人をできる範囲内で変えてみたり新しい友達を作ってみるといいと思います。