自信がある人の特徴
自分に自信がある人ほど努力することがわかっています。
以前は責任感を持っている人ほど仕事の成績が優秀になり、逆だと人生の意欲を失ってしまうという話をしましたが、この責任感を持つことと自信を持つことは実はけっこう似ているのです。
責任感と自信という、これら2つの心理は私たちの自己コントロール能力と関係しています。つまり、物事の結果は自分の行動と選択次第で変わるのだという信念ですね。
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自信は性格ではなく努力で身につく
自分に自信がある人というのはそれだけ責任感もありますし、自己コントロール能力が高いので行動力もあります。この心理がその人を努力の道に進ませるのです。
一般的に「自信」と聞くと、努力とは相反するようなイメージがあります。自信というのはどことなく才能ですとか、性格に依存するものだという考えがありませんか?
「自信があるから練習しなくていい」ですとか「自信がないから逆にたくさん練習しておく」というふうに。
しかし、これは間違いです。
実際のところ自信家の人ほどよく努力しますし、自信というのは後天的な努力で身につけられます。自信というのは一つの心理現象でしかないのです。心理現象であれば、誰でもいつでもその身に起こり得る可能性があります。
自信家はモテる!
自信がもたらす成功体験は、仕事のみならず恋愛でも言えます。私たちは自信のない人が成功しないということを直感的に理解しています。それは異性にモテない性格ランキングという心理学の研究結果にも出ています。
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自信家は努力家だった
アメリカ、ノースウェスタン大学のウィリアムズ博士は、87名の学生を対象にパソコンの画面に出てくるドットの数を数えさせるという退屈な作業をさせて我慢強さを見る研究をしたことがあります。ドットの数を数える……地獄のような作業ですね。しかも楽しくもありません。
すると、自信家の学生ほど長い時間粘り強く作業し続けたのです。自信家と聞くとわがままで性格の悪いイメージがありますが、実際には彼らは自信を持っているからこそ誠実に物事に向き合うことができる心の強い人たちなのです。自信を持つことと慢心してしまうことは違うのだとはっきりとわかった研究です。
実験参加者の作業の結果を数値化してそれぞれに比較してみると、自信のある人はそうでない人に比べて、1.5倍も長く作業を続けることができていました。自信があるかないかで努力する量がここまで変わってしまうのです。
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好きなことでさらに効果倍増!?
しかも今回の研究で行われたのは、退屈でほとんど意味のない作業です。これがより現実的で、本人にとっても楽しく、さらには利益になるとわかっている作業ならもっと努力するでしょうね。
つまり、仕事や勉強の出来が、自信のある人と自信のない人とで大きく変わってしまう可能性がありますよね。そしてこういったことは実際によく起こっています。
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優秀な人は自分を信じている
あるいは、スポーツやゲームといったものでもそうです。
優秀な成績を残しているスポーツ選手ほどジンクスや迷信を信じていて、自分の行動に信念を持っているということが研究の結果からわかっています。
信じるものを持っているという事実が本当に成績に繋がっているのです。自信を持っていると様々な場面でその心理を活用できるので、かなりお得なんですね。
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自信はコツコツと貯めて鍛えることができる
私たちは、少しずつ自信をつけていくことで心の持久力が高まり、さらに大きな努力ができるようになります。そしてさらにそれを繰り返していくことで雪だるま式にどんどん成長できます。
ビジネス書や自己啓発書なんかでよく言われている「小さくてもいいからまずは成功体験をつくろう」というアイディアは、この自信と努力がもたらす心理現象から来ているのかもしれないですね。あながち間違いというわけではないのです。
それでも個人的には、読書をするなら自己啓発本ではなく論文やエビデンスが載っている科学書をおすすめしますが。
というわけで、何はともあれ自信をつけていきましょう。自信の付け方、自信の育て方はいくつもあるのでそれぞれに併用したり、自分にしっくりくるものに出会うまで試すのが良いかと思います。
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