努力が続く人、努力が続かない人
世の中には物事を続けるのが苦手な人と、一度やると決めたら結果が出るまで努力し続ける人がいますよね。
できれば後者の努力家になりたいと思っている人は多いかと思います。では、後者の努力し続けられるメンタルの持ち主は普通の人たちと何が違うのかでしょうか?
それは、心理学の言葉で自己コントロール感と呼ばれるものです。
自己コントロール感
自己コントロール感とは、物事の結果や人生の良し悪しは自分自身の行動次第で変わるものだ感じられる心の状態のことです。
つまり、自分の人生は自分次第で決まるものだという考えを持っている人ほど努力することを惜しまず、困難な課題にぶつかっても心が折れにくいのです。
自分の人生を自分で決めている人は努力家だった!
自己コントロール感と努力の関係性について調べた心理学研究があります。
アメリカ、フロリダ州立大学のペレーウィ博士は、努力が続く人の心理的な特徴を調べるために110名の学生を対象に人生で初めてのラジオの組み立てをやってもらうという心理実験を行いました。
彼らはラジオの専門知識や工学の知識が特にあるわけでもない状態で、ラジオの組み立てを一から行ってもらいました。
つまり、素人が最後までやり通すにはかなり難しい作業だったわけです。そんなにも困難な作業を続けられる学生にはどんな心理的な特徴があるのかを調べようとしたのです。
そして実験を行ってみたところ、自分の人生は自分で切り開くものだという考えや主体性を持っている人ほど最後までやり遂げることができたのです。
無気力な状態になっていないかどうかが重要なポイント
自分の人生は自分で切り開いていく、と聞くと精神論に聞こえる部分もありますが、ここで大切なのは自分の行動や努力が結果に影響を与えられるということを自覚できているかどうかです。
そして起きた出来事を他人や運の責任にして言い訳したり弱音を吐いたりすることなく、自分自身の行動に責任を持って問題を解決するために試行錯誤できるかどうかが大切なのです。
結果よりも過程の歩み方と考え方が大事
実は心理学的には結果の良し悪しよりも、結果に向かう過程の内容や質の方が大切であることが多いのです。
どんなに小さな進歩でも、どんなに小さな努力でも自分が主体的に選んだ道であるならば、私たちは幸せを感じられます。
今より少しでも幸せな気持ちを味わいたいのであれば、自分の人生の責任を周りの人間や社会や時代のせいに押し付けることなく、自分自身の行動に責任を持って自分の力を信じて突き進むのです。
自分にできることを信じていこう
私たち人間は一人一人が万能な能力を兼ね備えているわけではないので、自分にできることとできないことを区別し、自分にできることをきちんと選びとって自分にできる範囲内で努力し続けることが大切なのです。
くじけそうになったら、今回の研究の内容を思い出して自分で道を選び取っていってください。