なぜ賢い人は夜更かしをするのか?
前回は夜更かしをするタイプ(夜フクロウタイプと言います)は賢い人が多くて、年収も高い!という研究を紹介しました。
今回は、なぜ夜更かしをする人は賢い傾向にあるのか?を進化心理学の観点から解説していきます。
夜更かしをする夜フクロウタイプはたくさんいる
まず夜更かしをする人はどのくらいいるのかについて説明します。
バルセロナ大学の研究では10代の若者の約25%は朝型に分類され、32%は夜更かし型に分類され、残りの半分ほどの人たちはどちらのタイプにも適合しませんでした。
夜更かしをするタイプの人は全体の1/3もいるのです。夜の活動が好きな人は意外とたくさんいるのですね。これならばわざわざみんなで朝仕事をしなくても良さそうな気がしますね笑。
夜型の方が頭がいい
前回の話で、夜型の学生(夜フクロウタイプ)が朝方の学生(朝ヒバリタイプ)よりも帰納的推論のスコアが高いことを話しました。
この帰納的推論は、知能が優れているかどうかを判断する一般的な指標であり、学業成績に影響を与える最も強力な因子の1つであることがわかっています。
帰納的推論ができる子どもは共通点や法則を見つけ出すのが得意なので、物事の理解が早く、テストの答えを導き出すのも得意なので、学校の成績が良くなるのです。
夜型の方がクリエイティブ
また帰納的推論は、革新的なことを生み出す思考とも結びついています。
これが仕事に必要な問題解決能力を高めて仕事で成功しやすくなるのです。
夜更かしをする夜型の有名人には、例えば、政治家のオバマ米大統領、アドルフ・ヒトラー、ウィンストン・チャーチル、科学者のチャールズ・ダーウィン、作家のジェームズ・ジョイス、マルセル・プルースト、音楽家のキース・リチャーズ、エルビス・プレスリーなどがいます。
夜更かしをする人たちはクリエイティブな思考で問題を解決し、成功を収めてきました。
夜更かしをする人が賢い理由
夜フクロウ型の人が賢い理由は、進化の過程にあるヒントがあるとされています。
我々の祖先の時代には基本的に誰もが日の出とともに活動を始め、日没とともに眠りについていました。
つまり大昔には、夜の活動は人々にとって斬新であり、好奇心をそそるものだったのです。
好奇心の高い人は夜に惹きつけられる
夜中には好奇心旺盛な人々を引き付ける魅力が高かったため、知的好奇心のある人ほど夜行性になっていきました。
この進化の流れを受け継ぐかたちで、現代でも、頭の良い子供ほど夜行性として活動する可能性が高いという心理が働くのです。確かに現代でも夜の遊びはドキドキしますよね。夜に友達と遊ぶだけでも何となく気分が高揚します。
というわけで、夜更かしが好きだからと言って落ち込むことはありません。あなたは知的好奇心のある賢い人なのです!