殺菌のし過ぎで肥満体型になる
新型コロナウイルスの問題で、手洗いはもちろんのこと、うがいをする人も増えているかと思いますが、うがい薬を使うとかえって健康に悪くなるということがわかっているので、ここで注意喚起をしておきます。
実はうがい薬を日常的に使うことで、糖尿病や肥満といった症状が起きやすくなってしまうのです。
口内細菌は肥満の予防をしている
2017年に出されたアメリカのテネシー州ナッシュビルにあるバンダービルト大学医療センターの論文によれば、私たちの口の中にいる良い菌は、糖尿病や肥満といった病気から私たちの健康を守る働きを持っていることがわかっています。
研究では、糖尿病の人を98名、肥満状態であり糖尿病ではない人を99名、肥満でも糖尿病でもない健康な人を97名集めて、彼らの口腔内マイクロバイオームの状態を比較しました。
すると、肥満状態の人と糖尿病を発症している人たちは、そうでない人に比べて口の中の菌(バクテリア)が少ないことがわかったのです。
腸内菌と口腔内菌は健康に必須
実はバクテリアというのは、有用な酵素やアミノ酸,ビタミン等の生産をしています。なので、数が減ると人体に悪影響が出てしまうのです。
研究者のジロン・ロング、セス・ボーデンシュタインらは、腸内細菌と一緒、口の中の菌もケアしてあげる必要があるとして、むやみやたらに口の中を殺菌することに警告を出しています。
研究では、口の中のマイクロバイオームの多様性を守るだけで約70%も糖尿病のリスクを下げることができるとわかっています。逆に言うと、うがい薬を使っている人はかなり糖尿病に罹るリスクが高いということです。気を付けましょう。
うがい薬は殺菌力が強すぎる
研究者たちはうがい薬の強すぎる殺菌力に注目しています。以前にも言いましたが、うがい薬は殺菌・抗菌力が強すぎるのです。このためにマウスウォッシュをすることで口の中の良い菌も悪い菌も丸ごと退治してしまうのです。
研究者も、うがい薬にふくまれる抗菌剤には、良い菌と悪い菌を区別する能力はないと断言しています。
現在存在するうがい薬には特定のバクテリアや菌を狙い撃ちで撃退するという作用はなく、口の中の菌を手当たりしだいに殺してしまうということがわかってますので、日常的にうがい薬を使わない方が健康に良いのです。
うがい薬は日常的に使うものではない
では、どんなときに有効なのかというと、うがい薬を使うときは抜歯したてで感染しやすい状況や、風邪をひいたりして口の中や喉の奥で悪い菌が繁殖してしまったときなど、限られた使い道になります。
というわけで、いくらウイルスが流行っている時期だからと言って、わざわざうがい薬を買って習慣的に口の中をきれいにする必要はありません。口の中をきれいにしすぎると、肥満になりやすくなり最悪の場合は糖尿病になります。健康に悪いのでやめましょう。