心理学的に正しい祈りとは?
以前、祈ることは心理的に良いということを話しました。しかし、ただ闇雲に祈るだけでは祈りの効果を発揮させることはできません。
そこで、今回は祈りのレクチャーをします。ここまでは、かなり怪しい雰囲気が漂う話ですね。まずは前回のおさらいから軽くしていきます。
他者に優しくできる人ほど幸せになれる
祈りを捧げることで、ベータエンドルフィン、ドーパミン、オキシトシンといった快楽を感じられる脳内物質が出てくることがわかっており、祈りは幸福度を高めることがわかっています。
京都大学大学院工学研究科の藤井聡教授も「他人に配慮できる人は運が良く、利己的でわがままな人ほど幸福感が低い」と言っています。
海外でも、有名な心理学者であるアダム・グラント博士が「他者に優しくできる利他的な人(ギバー)ほど成功する」と言っています。「情けは人の為ならず」という心理効果があるのはまず間違いないでしょう。
やってはいけない祈り方
ただし、いくらポジティブな祈りを捧げることが脳みそに良いといっても、適当に祈るだけではダメです。
惰性で続けられた祈りでは、脳みそがその行いに慣れて幸せになれる効果もなくなってしまうのです。良い意味でも悪い意味でも、人は何事にも慣れやすい生き物なのですね。
そこで、祈りの効果を最大限に引き出すために、祈りを捧げるたびに目的を強く意識するということです。マインドフルネスっぽいですね。
祈りに集中と反省の要素を盛り込む
たとえば、朝の時間帯に「自分の望む姿」や「他人の幸せ」といったポジティブなことについて集中して祈り、一日の終わりには「そのために今日一日で、何ができたのか」を反省します。そして「かなえたい目標のために、次の日にできること」を意識して再度祈るといった感じです。
現実的に祈り、行動することが大切
祈りというよりも目標達成に近い話になってきましたが、ただ茫然と祈るだけではせっかくの祈りの意味が薄れてしまうのです。ここが少し宗教と違うところですね。
祈りを捧げっぱなしにするのではなく、きちんと現実的な道のりに落とし込んで反省をすることが大切です。
とはいえ、きちんとやりすぎると面倒臭くなるので、まずは1分くらい祈りをささげることから始めましょう。そして他人の破滅を願うような祈りはやめましょう。